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フリーアドレスが面倒くさくなってしまう理由と対処法を解説!

個人の席を決めず、業務や気分にあわせて自由に席を選ぶことができる「フリーアドレス」。社員にとって自由度が高くなり、導入する企業が増えていますが、その一方で「面倒くさい」と感じる人も少なくないようです。面倒くさいと感じる理由と、そう感じさせないための対策とポイントを整理しましょう。

フリーアドレスが面倒臭いと感じてしまう理由とは?

コロナ禍でリモートワークや在宅勤務が広がって、個人の席を置いておく必要が小さくなり、フリーアドレスを導入する企業が増えています。フリーアドレスは自由度が高いワークスタイルである一方、「面倒臭い」と感じるケースもあるようです。その理由を見てみましょう。

荷物を毎日運ばなければならない

従来の固定席のスタイルでは、自分が使用する書類や筆記具などをデスクに収納しておくことができました。しかしフリーアドレスでは、個人の持ち物や書類をデスクに収納しておくことはできず、毎日、仕事が終わると、書類などはロッカーなどにしまわなければなりません。そして次の日は、ロッカーからそれらを持ち出し、デスクに移動しなければなりません。フリーアドレスは、デスクの上に書類などが山積みにならず、オフィス全体がきれいになるというメリットがありますが、社員にとっては新たな手間が生まれると言えるでしょう。

毎日どこに座るか考えなければならない

フリーアドレスでは、社員はオフィスに出勤すると、その日に座る席を毎日決める必要があります。お気に入の席があったとしても、誰かが先に座っていたら、違う席を見つけなければなりません。固定席ではまったく必要がなかった「毎日、どの席に座るか考えなければならない」ことを負担に感じる人もいるようです。

誰がどこに座っているかわからない

フリーアドレスでは、仕事をする席が毎日変わります。そのため、誰かに質問や相談をしたいときにも、相手がすぐに見つからない可能性があります。また、出社しているのか、会議などで離席しているのか、外出中なのか、すぐに把握できなくなります。企業の規模が大きく、オフィスが広いほど、そうした面倒が生まれます。

ノートPCで仕事しなければならないから

フリーアドレスは、毎日席を移動することになるため、基本的にノートパソコンで仕事をすることになります。業務内容によってはより高性能なパソコンや大きなモニターを必要とする場合があり、フリーアドレスだと業務に支障が出る可能性があります。以前からノートパソコンで仕事をしている場合は問題ありませんが、そうでない場合はノートPCへの切り替えがハードルとなることがあります。

フリーアドレスを面倒くさいと感じさせないための対策

社員にフリーアドレスを「面倒くさい」と感じさせないために、企業側でできる対策がいくつかあります。

ランダムに席を決めるシステムを導入する

毎日、仕事をする席を決めなければならないという負荷を解消するためにおすすめなのが、ランダムに席を決めるシステムを導入することです。社員が出社すると、座席の抽選が行われ、システムが決めた席で仕事をすることになります。毎日、どこに座わるかを考える必要はなくなり、システムが自動で席を決めるので公平感も生まれます。普段は接点のない部署の人と話をする機会も増え、新しいコミュニケーションが生まれるきっかけにもなります。

座席予約システムを導入する

座席の抽選システム以外に、座席をあらかじめ予約できるシステムもあります。このシステムであれば、誰がどの席に座っているかをシステム上で把握できるようになります。その日に出社した人は誰なのか、いつ出社したのか、どこに座っているのかなどを誰もが確認できるようになり、業務の効率化につながります。

部署ごと・チームごとのフリーアドレス制にする

会社全体でフリーアドレスにすると、規模が大きくなり面倒と感じることが多くなる可能性があります。部署やチーム単位でフリーアドレスにすることもおすすめです。毎日の移動も小さくなり、部署やチームでの共同作業なども行いやすくなります。

キャスター付きの収納ボックスを用意する

資料や荷物が多い職種の場合、社員にキャスター付きの収納ボックスを支給する方法もあります。社員は自分の荷物や資料などを収納しておき、毎日、その日座るデスクまで移動させて使うことができます。

業務内容に応じて高スペックのノートPCを用意する

業務内容に応じて、一部の部署や社員には、スペックの高いノートパソコンを用意します。あるいは、外付けモニターを並べたスペースを用意しておき、フリーアドレスでの作業に大きな不満やストレスが生まれないようにします。どうしても必要な場合は、一部、固定席を残しておくこともあります。

フリーアドレスを導入する時に押さえたいポイント

フリーアドレスを導入する際は、以下のような点に留意してください。

導入の目的を社員に周知する

ただ「フリーアドレスを始める」と社員に伝えるだけでは、面倒さから社員の不満が募ってしまいかねません。フリーアドレスを導入する際は、なぜ導入するのか、どのような効果を期待しているのかなど、目的を明確に伝えます。社員が目的を十分に理解することが不可欠です。

運用ルールを設定する

座る席は「フリー」になっても、フリーアドレスを気持ちよく、効率的に利用するには、荷物はどこに保管するのか、お弁当などを食べるスペースはどうするのか等、さまざまなルールが必要になります。あらかじめルールを作り、スムーズに運用できるようにします。

社員の意見も尊重する

会社側の都合だけでフリーアドレスを導入するのではなく、社員の意見にも耳を傾けます。フリーアドレスになることで、仕事にどのような影響が生じるか、不便になることはないか等を細かく聞き取り、マイナス面があれば対応策を考えます。でなければ、社員に不満が生じることになります。

面倒を生まないフリーアドレスの導入を

トレンドに乗ってフリーアドレスを導入するだけだと、社員の間に面倒や不満が生まれることになりかねません。フリーアドレス導入のメリットが生まれにくくなり、仕事のクオリティを下げてしまうことになります。フリーアドレスのメリットを十分に生かすために、今回紹介したポイントに配慮し、皆が快適に使える環境と制度を整えることが大切です。

まとめ

フリーアドレスが面倒臭いと感じてしまう理由とは?

  • 荷物を毎日運ばなければならない
  • 毎日どこに座るか考えなければならない
  • 誰がどこに座っているかわからない

フリーアドレスを面倒くさいと感じさせないための対策

  • ランダムに席を決めるシステムを導入する
  • 座席予約システムを導入する
  • 部署ごと・チームごとのフリーアドレス制にする
  • キャスター付きの収納ボックスを用意する
  • 業務内容に応じて高スペックのノートPCを用意する

フリーアドレスを導入する時に押さえたいポイント

  • 導入の目的を社員に周知する
  • 運用ルールを設定する
  • 社員の意見も尊重する

面倒を生まないフリーアドレスの導入を

安易に導入すると生産性を下げてしまう結果に。会社や社員に合わせてよく検討し、制度と環境を整えて実施を

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