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フリーアドレスのセキュリティは大丈夫?よくある悩みと対策方法を紹介

フリーアドレス導入にあたり、心配なのがセキュリティです。フリーアドレスでは、自分の席が決められているわけではないため、個人の私物をその都度使うデスクに持ち出すことになります。デスクの上には私物や書類で溢れかえり、紛失や窃盗などが起こりやすい状態に…。そのため、セキュリティリスクが高くなってしまうのです。そこでこの記事では、フリーアドレスによるセキュリティ面でよくある悩みと、その対策方法をご紹介します。

フリーアドレスのセキュリティでよくある悩み

フリーアドレスでは、セキュリティが甘くなりがちです。セキュリティ面でよくある悩みを解説していきしましょう。

自分の荷物に定位置がない

決まった位置に個人のデスクがある場合には、デスクについているワゴンや引き出しに私物を収納したり、デスクの上に物を置いたままにすることが可能でした。しかし、フリーアドレスになると、私物の収納場所がなくなってしまいます。そのため、自分の荷物に定位置がなく、どこに置けばよいのか困ることがあるでしょう。

電話の取り次ぎが難しい

電話の取り次ぎが難しいのもフリーアドレスによくある悩みです。フリーアドレスでは、どこに誰がいるのかわからず、電話がかかってきたときに取り次ぐ相手を探さなければなりません。また、探すのに時間がかかれば、相手を待たせてしまう可能性もありますし、取り次ぐ人の時間を奪ってしまい、業務が停滞してしまいます。もし仮に、固定電話を設置したとしても、取り次ぎは困難でしょう。このように、フリーアドレスは電話の取り次ぎ効率の悪さが目立ってしまうのも悩みのひとつです。

どこに誰がいるか分からない

フロアがあまり広くない場合なら問題ありませんが、かなり広いスペースで従業員が多ければ、どこに誰がいるか分からないという状態が発生します。もしも、入退室のシステムが甘ければ、社外の人が紛れていたとしても気づきにくいでしょう。そうすると、部外者の侵入や情報漏洩などのリスクにつながってしまう恐れがあります。

フリーアドレスにおけるセキュリティ対策

フリーアドレスではセキュリティが甘くなるのが難点ですが、しっかり対策をすれば問題ありません。どのように対策すればよいのか、その方法をご紹介します。

個人ロッカーの設置

仕事をする上で個人で必要となるものには、書類や資料、文房具などがあります。フリーアドレスではこれらの仕事道具を収納する場所がないため、個人ロッカーをひとり一台設置し、そこに収納するとよいでしょう。個人ロッカーがあれば、必要な分だけ持ち運んで使うことができ、デスクの上を書類や資料で散らかすことも少なくなります。また、機密情報を紛失することも防げるでしょう。なお、個人ロッカーは鍵付きのものを選ぶことをおすすめします。

持ち運びの際に特に気をつけたいのは、「社外秘」や「部門外秘」といった書類の扱いです。そのような書類や資料は、表面に特殊な地紋印字が施された「セキュリティクリアホルダー」などを使うとセキュリティへの配慮ができます。

また、その日に使う場所に書類や文房具、パソコンを一度に持ち運ぶのは大変です。そんなときには仕事道具をまとめて収納できるモバイルバッグや持ち運び用ボックスなどを活用するとよいでしょう。

ハサミやカッター、ホッチキス、のり、ハンコ下敷きといった社員がよく使う文房具は、1箇所にコーナーを設け、そこで共有で使うというのもひとつのアイデアです。この方法なら、社員の荷物を減らせることにもつながり、オフィス内の動きも活発化できます。

社用携帯の導入

電話の取り次ぎは、フリーアドレス導入における課題のひとつです。フリーアドレスでは毎日働く場所が変わり、誰がどこで仕事をしているか把握するのが困難です。また、スムーズに内線を回せなければ、業務効率が悪くなってしまいます。

フリーアドレスで電話の取り次ぎをスムーズにするには、以下の方法があります。

  • 社用携帯:社員に一般的な電話機やスマートフォンを支給し、社用(仕事用)として使う方法。通常の通話機能はもちろん、IP電話を内線として機能させることができる。
  • デジタルコードレスフォン:個人で持ち歩ける電話の子機のような端末。持ち歩いている端末の番号さえわかれば電話を取り次げる。メリットは、配線工事が不要なこと、低コストで導入できることが挙げられる。
  • クラウドPBX:「PBX(Private Branch eXchange)」はオフィスに設置する電話交換機のこと。クラウドを利用したものを「クラウドPBX」という。社員はスマートフォンやクラウドPBXを経由した電話機を持つことで、固定電話からの内線に対応可能。ほかの方法に比べて電話の取り次ぎがスピーディーにでき、設置・配線工事なども不要なのがメリットといえる。

これらのいずれかを導入することで、フリーアドレスでの電話の取り次ぎの問題を解消できるでしょう。

入退出管理の徹底

部外者の侵入を防ぐためには、入退出管理を徹底することが重要です。フリーアドレスでは、どこに誰がいるのかわからず、会社関係者ではない人が侵入していたとしても、紛れてしまってわからない、気づかない、ということがあります。そのため、入退出管理で社員の出退勤を正確に把握する必要があるのです。

入退出管理でセキュリティを強化するには、入退出管理システムを導入することをおすすめします。入退室管理システムは基本的に、出入り口に設置した電気錠をスマートフォンやICカードなどを使って解錠します。その際、誰が、いつ入退出したのかを記録できる勤怠管理システムと連携できるものを活用するとよいでしょう。

そのほか、セキュリティゲートを設置したり、出入り口に警備員を常駐させるとさらに安心、安全です。

座席管理システムの導入

フリーアドレスは誰がどこにいるのかがわからないのも難点です。社員の居場所を把握できていないと、来客時や用事があるときに探す必要が出てきます。探す時間がかかれば、業務の効率が悪くなり、ストレスにもなりがちです。それを解消するのが「座席管理システム」です。

座席管理システムは、オフィスのデスクをIOT化し、オンライン上で座席を予約することができるシステム。座席の予約は、パソコンだけでなくスマートフォンからできるものもあります。このシステムを導入すれば、誰がどこにいるのか可視化できるのが最大のメリットです。また、空いている座席がどこなのかもをパッと見てわかるのも良い点です。

フリーアドレスでのセキュリティ強化を

フリーアドレスでは、部外者の侵入や情報漏洩、社外秘書類の紛失など、セキュリティリスクが高い傾向にあります。しかし、入退出管理システムや座席管理システムの導入、個人ロッカーの設置といった対策により、セキュリティを強化することも可能です。また、使ったデスクにものを出しっぱなしにしないことも重要です。日頃から、セキュリティ向上に努めましょう。

まとめ

フリーアドレスのセキュリティでよくある悩み

  • 自分の荷物に定位置がなく置き場所に困る
  • 電話の取り次ぎが難しく効率が悪くなる
  • 人の居場所が分かりにくいため、部外者の侵入や情報漏洩のリスクがある

フリーアドレスにおけるセキュリティ対策

  • 個人ロッカーの設置
  • 社用携帯の導入
  • 入退出管理の徹底
  • 座席管理システムの導入

フリーアドレスでのセキュリティ強化を

対策次第で、フリーアドレスオフィスのセキュリティは強化できる

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