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オフィスレイアウトをフリーアドレスに最適化!おしゃれで働きやすいポイントも解説

フリーアドレスについて、「席を自由化すればいいだけ」と考えていませんか?フリーアドレスの効果を発揮するには、オフィスレイアウトを意識することも大事なポイントです。社員にとって働きやすい環境を作るためには、オフィスを快適な空間にするべきです。今回はオフィスレイアウトを最適化し、働きやすい環境を作るためのポイントを詳しく解説します。

オフィスレイアウトをフリーアドレスがしやすい形にしたい!

オフィスレイアウトをフリーアドレス仕様にするなら、どのような形がおすすめなのでしょうか。レイアウトのパターンとおすすめの理由を紹介します。

  • 対向型:社員同士が向かい合うため、コミュニケーションを取りやすい
  • 背面式:社員同士が背中合わせになるため、作業への集中と交流がしやすい
  • 同行型:デスクを一方向に並べることで、集中しやすい環境を作れる
  • ブース型:パーティションで個別の空間を作ることで、個人の作業に集中しやすい
  • クロス型:テーブルを縦と横で配置し、動線を確保しつつ人との交流を活性化できる
  • ブーメラン型:ブーメランのような独特な形をしたデスクで、個人の作業スペースを確保しつつ、コミュニケーションも活性化できる

フリーアドレスを運用する場合、上記6つのオフィスレイアウトにすると効率的な運用を目指すことができます。フリーアドレスのメリットは、自由な席での社員同士の交流や作業効率の向上です。オフィスのスペースを意識しつつ、6つのレイアウトを参考に効率的なフリーアドレスの運用を行いましょう。

フリーアドレスとは

フリーアドレスとは、社員がオフィス内に固定の席を持たず、ノートパソコンやタブレットを持ち運び、席を自由に選んで仕事をするワークスタイルです。オフィス内であれば自由に席を選択できるので、社員はオフィス内の思い思いの場所で働くことができます。従来のオフィスのように、毎日同じ席で、同じ景色、同じ社員の近くで仕事をする必要がないので、社員の気持ちのリフレッシュはもちろん、社員同士の自由なコミュニケーションが発生することで、すばらしいアイデアが生まれることも期待できます。フリーアドレスに類似するワークスタイルには、グループアドレスやABWなどもあります。

フリーアドレスの変化

フリーアドレスのオフィスが増加する中で、フリーアドレスの目的も時代とともに変化しています。ここからは、過去と現在のフリーアドレスの違いを紹介します。

過去のフリーアドレス

従来のフリーアドレスは、外出で不在になる社員が多い営業職の部署で、省スペース化を目的として導入されてきました。営業で外に出ていて社内にいない社員の席を削減し、その分スペースを有効に活用するのが一般的な考え方でした。

現在のフリーアドレス

現在のフリーアドレスは、従来の省スペース化という考え方から発展し、多角的な視点が導入されています。現代のフリーアドレスの考え方は、省スペース化だけでなく、社員同士のコミュニケーションの活性化も含まれます。また、環境に配慮したペーパーレス化、管理職の意識改革といった目的もあります。さらに、対象となる社員も、営業職だけではなく、全社員を対象としたものに変化しています。
つまり、フリーアドレスの目的は、会社全体をコンパクトにして効率を重視し、生産性をアップする方向にシフトしていると言えます。

フリーアドレスの種類

フリーアドレスには大きく分けて2つのタイプがあります。企業の業種や個人作業が多いか、チームでの作業が多いかによって選ぶべきタイプが変わります。
それぞれどのような特徴があるのか、詳しく見ていきましょう。

オールフリーアドレス

フリーアドレスの中でも、チームや部署に関係なく誰もがオフィス内の自由な席を選べます。他部署の社員とも交流ができ、オフィス内を自由に使用できるワークスタイルです。社員一人ひとりのデスクを固定せず、自由に働く場所を選択できることから、省スペース化のメリットもあります。一方で、オールフリーアドレスならではのデメリットもいくつかあります。席を自由に選ぶことができるために、同じ部署の社員がどこにいるかわかりにくくなり、コミュニケーションを取りにくいという問題です。業務の効率化を目指すなら、コミュニケーションを上手く取れるように対策することは必須になるでしょう。
また、オールフリーアドレスにしても、社員が気に入った席や仲がいいグループで固まってしまう可能性もあります。デメリットへの対策をいかにして施すかが、フリーアドレスにとっては重要になります。

グループアドレス

グループアドレスは、オールフリーアドレスとは違い、社員がグループ毎に集まって席を自由化するものです。グループ自体は固定ですが、デスクを自由化してオフィス内を移動します。メンバーは固定なのでコミュニケーションを取りやすく、グループ内での交流が活発になるメリットがあります。また、グループ単位で移動することから、オールフリーアドレスに比べて席が固定化しにくい点もメリットと言えるでしょう。
ただし、オールフリーアドレスに比べると席の自由度は低く、他のグループとの交流は少なくなります。グループ単位での作業効率アップを目指すなら、グループアドレスの方がおすすめです。

フリーアドレスに有効なオフィスレイアウトのポイント

フリーアドレスを導入して成功させるには、レイアウトも重要になります。ここからは、フリーアドレスに有効なオフィスレイアウトのポイントを解説します。

オフィスの機能性を考えてレイアウトする

フリーアドレスは、オフィスのレイアウトを自由に変えられるメリットがあります。たとえば、リラックスした空間を意識するならカフェ風に、交流を促すおしゃれな空間にするならハイカウンターという具合に、機能性を考えてレイアウトを変更するのがおすすめです。

導入の目的を吟味してレイアウトする

フリーアドレスは単に導入して終わりではなく、何のために導入するのか目的を持つことが大事です。コスト削減や省スペース化、コミュニケーションの活性化など目的はさまざまです。目的が決定すれば、何を優先してレイアウトすべきものはなにかを判断でき、最適なオフィス設計をすることができます。

働きやすい環境にする

オフィス内を自由に動くためには、仕事に取り組みやすい環境が整備されなければなりません。フリーアドレスを導入する企業は、パソコンやタブレットを持ち運んで作業することが多いはずです。社内のWi-Fi環境整備やコミュニケーションツールの導入を進め、フリーアドレスに適したオフィスを作りましょう。

導入後に検証を行う

フリーアドレス導入後には、社員に制度の満足度や働きやすさ、悩みや困りごとがないか定期的にチェックしましょう。一部の社員だけが働きやすい環境になっていないかなどをチェックするために、社員の意見も取り入れて、フリーアドレスを成功に導いてください。

オフィスレイアウトをおしゃれで働きやすい形にするコツ

デスクの配置だけでなく、オフィス全体のレイアウトを検討することで、おしゃれな環境をデザインできます。

企業イメージとレイアウトをマッチさせる

フリーアドレスのオフィスレイアウトでは、企業イメージとオフィスのデザインをマッチさせることも大事なポイントです。例えば、清潔感のある白をイメージカラーにしている企業なのに、オフィスは黒や赤を基調にしているとイメージとのミスマッチが起こります。企業のブランドイメージを意識し、オフィスレイアウトも違和感のないデザインにしましょう。

おしゃれな家具で空間をデザインする

オフィス内にいつものデスクを配置しただけでは、フリーアドレスにしてもオフィスの雰囲気は変わりません。通常のデスクだけでなく、木目調やメタリックなど異素材を組み合わせてオフィスをデザインするのもおしゃれです。せっかくフリーアドレスを導入するのであれば、今までとは違った家具を用いてスタイリッシュなオフィスを目指してみるのもおすすめです。

整理整頓された空間にする

せっかくフリーアドレスにしても、机の上に書類や私物が散乱していては、オフィスの景観が乱れてしまいます。社員が整理整頓できるように、収納スペースもきちんと用意してください。
ファイルなどを片付ける際も、指定の棚に収納するなど、見た目が乱雑にならない工夫をするのがおすすめです。きれいなオフィスは社員にとっても居心地の良い空間となり、仕事に集中しやすい環境になるでしょう。

オフィスレイアウトの新型コロナ対応ポイント

フリーアドレスの導入を前向きに検討していても、踏み切れない理由のひとつに「新型コロナウイルス」への対応があります。オフィスレイアウトの視点から新型コロナウイルスへの対応ポイントを解説します。

導入する範囲を限定する

フリーアドレスはどんな企業、業種にも向いているものではなく、企業それぞれに向き不向きがあります。まずはフリーアドレスでも問題がなく、かつメリットの大きい部署から導入しましょう。
導入範囲を限定すれば、感染症への対策も取りやすく、万が一感染者が出ても濃厚接触者を特定しやすくなります。問題が発生しなければ、徐々に導入の範囲を拡大する方法がおすすめです。

座席設定率を考える

最近はリモートワークやテレワークで、毎日すべての社員が出社するわけではありません。各部署の中で1日に何人が出社するのかを想定し、座席設定率を考えましょう。
座席設定率を決定したら、デスク間の距離や人数、導線を考慮したレイアウトに変更してください。

座席管理システムを導入する

社員が自由に席を決められるということは、誰がどの席に座っていたのかがわかりづらくなることにもつながります。感染症対策をするなら、社員の導線を把握し、濃厚接触者を特定することが大事です。そのためにも、座席管理システムを導入して一人ひとりの所在を適宜チェックしましょう。また、座席管理システムを使用して、管理者側から座席を指定する方法も有効です。

感染症対策を徹底する

基本的なことですが、社内全体で感染症対策を周知・徹底することも忘れてはいけません。オフィスに出入りする際の手指消毒、社員同士の席の間隔、アクリル板の使用など感染症の基本的な対策は徹底しましょう。また、社員一人ひとりに感染症対策の意識が根付くように、企業側でも教育を行うことが大事です。

オフィスレイアウトを変更してフリーアドレスを最適化しよう

フリーアドレスの目的は時代とともに変化し、現在は仕事の効率化と社内コミュニケーションの活性化などが目的になりました。
ただし、フリーアドレスなら何でも良いわけではなく、フリーアドレスで何を達成したいのか、どんな仕事環境にしたいのかというコンセプト設計が重要です。せっかく導入しても、正しい対策を取らなければ、思ったような効果を得られません。昨今の関心事でもある感染症対策にも配慮しつつ、理想的なオフィスレイアウトを実現してください。

まとめ

オフィスレイアウトをフリーアドレスがしやすい形にしたい!

対向型・背面式・同行型・ブース型・クロス型・ブーメラン型の6つを参考にレイアウトするとよい

フリーアドレスとは

社員がオフィス内に固定の席を持たず、ノートパソコンやタブレットを持ち運び、席を自由に選んで仕事をするワークスタイル

フリーアドレスの変化

過去:省スペース化を目的として導入された

現在:省スペース化に加え、社員同士のコミュニケーションの活性化・ペーパーレス化・管理職の意識改革といった目的がある

フリーアドレスの種類

オールフリーアドレス:チームや部署に関係なく誰もがオフィス内の自由な席を選ぶ

グループフリーアドレス:社員がグループ毎に集まって席を自由化する

フリーアドレスに有効なオフィスレイアウトのポイント

  • オフィスの機能性を考えてレイアウトする
  • 導入の目的を吟味してレイアウトする
  • 働きやすい環境にする
  • 導入後に検証を行う

オフィスレイアウトをおしゃれで働きやすい形にするコツ

  • 企業イメージとレイアウトをマッチさせる
  • おしゃれな家具で空間をデザインする
  • 整理整頓された空間にする

オフィスレイアウトの新型コロナ対応ポイント

  • 導入する範囲を限定する
  • 座席設定率を考える
  • 座席管理システムを導入する
  • 感染症対策を徹底する

フリーアドレス導入の際にはコンセプト設計をしっかり行い、理想的なオフィスレイアウトを実現しよう