「YourDesk」で、生徒たちが座席を自分の意志で選ぶ。これも、生徒たちが能動的に勉強に向かう環境の一要素。

- 社名
- 橋本塾様
- お話を伺った方
- 代表 橋本佳治様
- URL
岩沼市に平成31年4月1日に開校した学習塾です。 小学生から高校生まで、数学をメインに長期にわたる学習の場の提供をしていきます。
簡単に御社の業容をご紹介ください。
小学校4年生から高校3年生までを対象とした学習塾です。小学生は個別指導、中学生は集団授業、高校生は学習管理型で指導を行っています。地元の生徒が通う塾です。
現在、小学生から高校生まで全て私一人で見ており、生徒数は約70名、座席数は30席ほどです。生徒が自習に来た時や、個別指導の際に使う座席を「YourDesk」で管理しています。
「YourDesk」導入のきっかけは何でしたか?
ちょうど今テストシーズンなので、自宅で集中できない生徒や、塾の方が集中できるという生徒が勉強に来ます。その際、空いている席を「YourDesk」で管理しています。
以前は別のシステムを使っていましたが、1年ほど前にそのサービスが有料化されたため、乗り換えを検討しました。当塾の場合、利用するのは基本的に生徒なので、生徒にとって視覚的にわかりやすいものを探していました。生徒たちはスマホ世代で、スマホで全て完結できるインターフェースがあるものが良いと思っていたところ、「YourDesk」が該当したので、お話を聞いて導入しました。
「YourDesk」を導入されてみて、いかがでしょうか。ご要望もあればお教えください。
生徒たちの反応は悪くありません。大人が会社で使うのとは異なるため、要望はいくつかあります。例えば、受験前の高校生などが、集中して勉強するために、1週間同じ席を繰り返し予約しておきたい場合があります。しかし、1日でもその席が予約済みだと、一括予約ができません。その日だけを別途予約できるなど、学習塾ならではの使い方に合わせて「YourDesk」を使えればと思います。
スマホで使っていた場合、何かの拍子にブラウザを閉じてしまうと、再度IDとパスワードを入力しなければいけないのは面倒です。
また、最近時間の入力が15分刻みではなく1分刻みで入力できるようになった影響で、時間指定の際にキーボードが表示されます。PCで使っている場合は気にならないのですが、スマホだと画面が見えにくくなるので、改善を検討してほしいと思います。
管理者の権限をもっと強くしてほしいという要望もあります。
保護者の方から予約が入ったり、「今スマホがないけれどこの席を取りたい」と生徒に言われたりし、生徒の代わりに私が座席を予約することがあります。そのような場合にも、生徒のIDを使用しないと、その生徒の座席予約ができないのが不便です。
生徒が自分で選んでしまう席よりも効率アップに有効な席があればこちらから指定したいですし、集団授業で使う教室でも、空いている席は自習席として使用できるため、授業の枠を入れる前に一部の座席が予約済になっている場合もあり、都度変更したりと、管理者側で調整したい場面が多いです。
「YourDesk」は企業のフリーアドレス向けに考えられているため、コミュニケーションを促す側面がありますが、塾では集中してほしいですね。
そうですね、席ではコミュニケーションはむしろ取らないでほしいです(笑)。集中するのが苦手な中学生の生徒を、高校生に挟まれる形で座らせたりすることもあります。
塾の一日のスケジュールはどのようなものなのでしょうか。
14時からがメインの時間ですが、状況によって朝から遅くまで生徒に開放しています。16時~18時は小学生、18時~21時が中学生の授業の時間です。高校生は完全に自由で、学校が休みなので朝9時~21時にここで勉強している人もいれば、23時くらいまで残っている人もいます。
先生は大変ですが、生徒さんにしてみれば、一日受け入れ態勢でいてくれる場所があるというのは心強いでしょうね。
そういう側面はあると思います。
様々な理由で勉強が家でできない、家だと集中できない、学校から帰ったら勉強しなくなってしまうという生徒はやはり多くいますし、皆で勉強する方が勉強する雰囲気になると本人たちもわかっています。だから高校三年生の後半になってくると、家より塾にいる時間の方が長いという生徒もいます。
2019年にこの塾を始めて、延べ人数179人を教え、たくさんの人が卒業していきました。
ここを立ち上げる前に務めていた塾で教えていた生徒が、私が塾をやるからと移動して来て、その生徒が一番長い付き合いですね。今はもう社会人で、大学病院で看護師をしていますが、たまに遊びに来てくれます。
以前はそこまで高校生の需要はなかったのですが、最近は増えています。大学入試が、共通テストの導入で、我々が大学を目指していた時代とは比べ物にならないくらい難しくなっています。生徒の負担も大きくなっているので、高校でもしっかり塾に通って力をつけようと、中学から高校まで継続して通ってくれる人が年々増加しています。
将来的にこんな勉強・生活をしたいなら、この大学に行かなければならず、そのためには、この高校に行かなければならない、と、逆算する形で進路をイメージしてもらい、進路指導にあたっています。
「YourDesk」を使っている塾の座席レイアウトはどのようになっているのでしょうか。
教室は大体50平米くらいの広い部屋をパーテーションで区切っています。集団授業を行う広いエリアと、自習用の座席があるエリアに分かれています。集団授業を行うエリアには長机があり、電子黒板があります。一番後ろの席などは、自習にも使います。また玄関のコピー機の横に1席あるのですが、そこは集中しやすいというか、隔離されているので人気があります。あまり使わせないのですが。
高校生くらいになると、私にすぐ質問ができるように私の近くの席に陣取っています。中学生の授業が終わったら質問が可能になるので、質問したい人たちがわっとつめかけて、21時~21時半が一日で一番忙しい時間になります。
うちの生徒たちは皆素直に質問などをしてくれます。近隣の塾の中では一番宿題や課題が多く、やることが多い塾だと思いますが、生徒たちはなんだかんだ言ってうちの塾を気に入ってくれているんだと思います。そうでなければ、継続しませんからね。
集団授業を行うエリア
自習用のエリア。左にはこたつも。
「橋本塾」はどんな塾なのでしょうか。
うちでは、なるべく自習をするように促しています。自習をするには教材がないと難しいので、学校や塾用のワーク、プリントなどを用意し、どの部分をやるかを指示します。生徒たちは自分から「やらなきゃ」と思えるようになっていると思います。
高校生にしても、志望大学によって1年生の段階からの取り組み方が変わってきます。例えば英語なら、文法や解釈、長文読解など細分化したカテゴリごとに、「これをこのレベルでできないと、志望大学に入るのは難しいよね」と、現実的なレベルを、はっきりと伝えます。中学生に対しても、「高校はどこでもいい」と適当にいう人には「じゃあ大学は無理だからね」とも言いますし、この高校はいけばどのくらいの進学実績で、上位何位までが大学に行っているかなども具体的な数字で示します。
進学先の話は、東北だけではなく、他の地域の話もします。進学における対策や数字の話だけではなく、時間に余裕があるときなどには、電子黒板に東京の大学の写真を映して見せたりもします。具体的に、こんな大学生活を送りたいというイメージが、高校の勉強や大学4年間のモチベーションになりますので。キラキラした話だけではなく、お金がないときはこんな風だよなんて話もします(笑)。
社会人になってどういう仕事をするかは、今は別にいいけれど、「どういう人間になっていきたいのか」を考えてもらい、僕はそのためには何をすべきかを伝えます。
大学では、勉強だけではなく、交友関係を広げることができます。いろんな体験をし、そこから自分のやりたいことが見つかっていくと思うので、初めから具体的な職業を目指しているわけではないのであれば、選択肢が多い方に進んでほしいと思っています。大学に行くかどうかは、僕たちが決めることじゃないから、自分で決めなさいねと。情報や具体例をなるべく多く与え、そのうえで、自分で判断し実行するようにしてくださいと伝えています。社会人としての経験の豊富さや人脈において、僕は学校の先生や他の塾講師よりも有利です。様々な仕事や人、暮らしのことを話し、興味を持ってもらい、「自分のなりたい姿を実現する方法」としての「勉強」に、意欲的に取り組んでもらう。これが僕の強みです。
電子黒板を導入など、先進的な取り組みをされているんですね。
黒板だとチョークの粉、ホワイトボードだとペンの拭き跡の黒いカスみたいなものが落ちて、汚れるのが嫌で電子黒板にしました。「勉強しない理由」を一つ一つ消していけば、言い訳できなくなると考えているんです。ですので、まずは環境を整えようと。塾内で最初に導入したのは空気清浄機です。塾に来て風邪をひいたら、それが勉強しない理由になってしまいますから。
今後橋本塾様ではどのような展望をお持ちでしょうか。
この少子化の現代、塾の規模を拡大するのは難しい部分があるのですが、在席人数に対して塾のスペースが小さいかなとは思っているので、移転して大きくしたいと考えています。その時にはやはり、「YourDesk」を使用したいです。座席を生徒たちが自分の意志で選ぶという行為も、生徒たちが能動的に勉強に向かう環境の一要素になっていると思いますし。スペースが広くなれば、「YourDesk」のようなサービスは非常に重要だと思います。
-YourDesk スタッフ一同より-
先生は、生徒さんのことをお話されるときに、必ず「その子」ではなく「その人」という言い方をされていました。生徒さん一人ひとりを認め、きちんと目を見てご指導されているのだろうなと感じさせられました。また、「YourDesk」が学習環境を向上させるためのツールとしてもご利用いただけているのが誇らしく、今後も皆さんが主体的に学び、成長していく姿を支える一助となれるようでありたいと思いました。ご協力ありがとうございました。