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テレワークを快適に過ごす椅子の選び方

オフィスで使う椅子は長時間座って仕事をすることを前提としたものですが、自宅の椅子はリラックスして過ごすことが前提のものです。そのため、テレワークで長時間自宅の椅子を使っているうちに、腰に負担がかかったり、肩が凝ったり、様々な不具合が生じてしまった人も多いのではないでしょうか。ここでは、テレワークを快適に過ごすための「椅子」について考えてみましょう。

こんなにある!椅子の座り方から来る不調

問題のある椅子・座り方が体に与える影響は多くあります。

  • 腰痛
  • 肩こり
  • 頭痛
  • 眼精疲労
  • 血行不良
  • 冷え性
  • めまい
  • メンタルの不調

さらに、血行不良などから内臓の不調に繋がることもあります。
会社に出勤していた頃はあまり気にならなかった不調が、テレワークになって気になるようになった場合は、テレワーク環境、特に椅子が自分の体に合っていない可能性があります。

正しい座り方はできていますか?

ところで「正しい座り方」とはどういうものでしょうか。

これはおそらく小学生の頃から目にしてきた、耳にしてきたことだと思いますが、なんといっても大切なのが「背筋を伸ばす」ことです。

ここで注意したいのは、背筋の伸ばし方。子供の頃、背筋を伸ばして椅子に座る、と言われてつい胸を張るようにしたことはありませんか?その座り方だと、「反り腰」になってしまいます。人間の背骨はS字になっているのですが、必要以上に腰をそってしまう反り腰は、腰に負担がかかったり、おなかが前に出てしまったり、全身の不具合に繋がってしまいます。まず、骨盤がまっすぐ立つように気を配りましょう。椅子には深目に座ります。腰を背もたれに接するようにすると、負荷が軽減されます。

そして、足裏は床に接するようにします。足の膝裏には、握りこぶし、最低でも指が入るくらいの空きがあるようにしましょう。足を組むのも、骨の位置をゆがませてしまうのでよくありません。腕もひじ掛けに乗せ、肩や背中への負担を軽減しましょう。

大切なのは骨盤がちゃんと立っているかどうかです。人間の体の骨は、筋肉がない骨格標本のような状態で、自立するように出来ています。骨盤を立て、バランスよく全身の重量が正しい位置に分散されることによって、負荷を最小限まで軽くすることができます。

また、椅子の座面が硬すぎたりすると、太ももやお尻の血流を圧迫し、血行不良の原因になります。椅子は長時間体に触れるものですから、材質が体に合わなければストレスになりますし、酷ければアレルギー反応などが発症することもあります。

テレワークを快適にする椅子とは

こうして考えると、テレワークにふさわしい椅子とは、正しい座り方を長時間続けやすい椅子、ということになります。具体的には以下の3点がポイントとなります。

  • 背もたれが、骨盤をまっすぐ&背骨を正しいS字カーブになるようサポートしてくれる
  • サイズが自分の体に合っている
  • 座面には適度な硬さのクッションがあり、素材は肌に合うもの

オフィスチェアやゲーミングチェアなどは長時間座ることを考慮して設計されているので、これらの条件がクリアされているものが多いです。椅子を買い替えてテレワークを快適にするのであれば、オフィス向け・ゲーム向けの中から選ぶと間違いはないでしょう。

部屋の都合や好みでソファや座椅子で仕事をしたい人もいるかもしれません。その場合も、なるべく先の3点がクリアできるものを選びましょう。例えば柔らかいソファはリラックスできますが、長時間座っていると腰に負担がかかります。仕事のためにソファに座るのであれば、座面が多少硬めで背もたれもしっかりしている方が楽です。座椅子も、ゆったりと体を預けてリラックスするタイプのものではなく、背骨のカーブをキープし、長く座って作業していても疲れないものを選びましょう。最近はテレワーク向けの座椅子も多く出ていて、座面や背もたれが工夫されていたり、無理なくPCを置けるデスク一体型のものまであります。

椅子は部屋の中でも大き目の家具になるので、デザインも気に入ったものを選びましょう。いくら機能的だからといってデザインが気に入らないと、それがプチストレスとなって蓄積していきます。機能とデザインの両立はなかなか難しいのですが、そこは妥協しないで探したいところです。機能もデザインも満足いくものがあれば、テレワークのモチベーションも上がり、生産性アップにもつながるでしょう。

椅子を買い替えるのはちょっと、という場合は

機能もデザインもよい椅子はやはりそれなりの金額です。今あるものでどうにか快適にテレワークをしたいと思うのであれば、クッションなどを活用しましょう。

テレワークを導入する企業が増えたため、今はどこのショップでもテレワークをサポートするアイテムを多く出しています。椅子の改善に最も取り入れやすいのが、座面に置くクッション。腰を支え、お尻や太ももへの負担を軽減し、適度な硬さで長時間の座り仕事をケアしてくれるものがたくさんあります。カラーバリエーションやデザインも多様で、インテリアのアクセントとして使えるものがたくさんあります。また、ひじ掛けがない椅子を使っている場合はひじ掛けクッション、足が床につかない場合はフットレストなど、個人の事情に合わせて取り入れるとよいものもあります。

意外と盲点なのが、クッションが滑ってずれることによるストレス。気分がよくないのはもちろんですが、ずれた位置で使っていると、いくら高機能クッションを使っていても、かえって体に負担をかけてしまうことになります。椅子の材質は滑りやすいものではないか、クッションに滑り止めがついている・固定ベルトがあるかどうか、よくチェックしましょう。椅子にクッションを置くための滑り止めシートもあるので、必要なら使ってみましょう。

椅子を制する者はテレワークを制す

テレワークをしているのであれば、最も重要といえるアイテムが椅子です(スタンディングデスク愛用の場合はその限りではないですが)。PCに向かって忙しく働く頭を支え、そのパフォーマンスを最大限引き出し、なおかつ健康を保つために、椅子は重要な前線基地と言えます。椅子の機能が高く、なおかつ愛せるものであれば、テレワークでの仕事はより高品質で快適なものになります。是非、自分のために、椅子を見直してみてください。

まとめ

問題のある椅子・座り方が体に与える影響は多い

正しい座り方はできていますか?

骨盤をまっすぐ立てるように注意して背筋を伸ばし、足の膝裏には握りこぶしくらいの空きをつくり、足裏は床に接するようにする

テレワークを快適にする椅子とは

  • 背もたれが、骨盤をまっすぐ&背骨を正しいS字カーブになるようサポートしてくれる
  • サイズが自分の体に合っている
  • 座面には適度な硬さのクッションがあり、素材は肌に合うもの

椅子を買い替えるのはちょっと、という場合は

クッションなどで調節しよう