アフターコロナになり、出社を再開する必要性と、コロナ禍で実施が可能になったテレワークのハイブリッドでオフィスを運営する企業が増えています。
柔軟性と効率性の新たな局面で注目されるハイブリッドワークについてお話したいと思います。
ハイブリッドワークとは
近年、私たちの働き方に大きな変革が押し寄せています。その中でも特に注目されるのが、「ハイブリッドワーク」の概念です。ハイブリッドワークは、オフィス勤務とテレワークを組み合わせ、柔軟性と効率性を追求する新しい働き方のスタイルを指します。これには様々なメリットがあり、私たちの働き方が大きく変わる可能性を秘めています。
ハイブリッドワークのメリット
業務の柔軟性
従来のオフィスワークでは、すべての業務がオフィス内で行われることが一般的でしたが、ハイブリッドワークでは仕事の性質によって場所を選ばずに作業ができます。これにより、従業員はより自分の作業環境を選び、生産性向上が期待されます。また、通勤時間の削減により、働き手は仕事とプライベートのバランスを取りやすくなります。
働き方の効率性
オフィス勤務ではリモートワークよりもコミュニケーションがスムーズである反面、個々の集中力や創造性が犠牲になることがありました。ハイブリッドワークでは、集中的な作業は個々の好みやパフォーマンスに合わせて自由に選択できるため、最適な状態で仕事に取り組むことができます。
テレワークを経験した人は今後も継続を希望。就職情報でも重要に
国土交通省が発表した テレワーク人口実態調査 によると、「雇用型テレワーカーのうち、約87%がテレワークの継続意向がある」という結果が出ています。通勤ストレスがないこと、家族のための時間や自分の時間を取りやすいことなど、ワークライフバランスを確保できることなどがその理由です。
雇用面での魅力
就職希望者にもテレワークを希望する人は多く、企業の人気を高め有望な人材を雇用するという観点からみてもテレワークの実施は今後必要になってくると思われます。
同時に、授業がテレワークで行われたコロナ禍の学生は、テレワークのメリットを理解した上で「仕事を覚えるために出社する機会も欲しい」という意見を持っている人も多くいるようです。
働く立場の人たちのことを考えると、テレワークという選択肢がある方が、企業の人気を高め、優秀な人材を得るチャンスが高くなりそうです。
ハイブリッドワークの課題
ハイブリッドワークはメリットも多いのですが、当然課題も存在します。コミュニケーションの不足やチームの結束力の低下などが主なものですが、これらの課題にもツールの導入・活用で対処できます。
ハイブリッドワークは従来の働き方の枠を超え、柔軟性と効率性を融合させた新たな働き方の潮流です。この変革が進む中で、組織や個人が適切なツールや戦略を選択し、変化に適応していくことが重要です。ハイブリッドワーク時代がもたらす可能性に目を向け、新しい働き方の価値を見出していくことが求められています。
これからの日本の働き方としてのハイブリッドワーク
厚生労働省が2016年に発表した「働き方の未来2035」というレポートでは、2035年の日本の働き方を予測しています。その中では、一人ひとりが時間や空間に縛られず、より充実感が持てる働き方を目指すようになると書かれています。ハイブリッドワークは、その未来のために有効な方策の一つです。
①柔軟性とワークライフバランスの向上
ハイブリッドワークは、従業員に柔軟な働き方を提供します。オフィスでの労働とテレワークでの作業を組み合わせることで、従業員は通勤時間の削減・家庭との調和を図りやすくなります。これにより、ワークライフバランスが向上し、従業員の満足度や生産性が向上することが期待されます。
②グローバルな才能の活用
ハイブリッドワークは、地理的な制約を取り払い、世界中の優れた才能を有効活用する手段となります。
企業は、特定の地域に拠点を置く必要性を減少させ、異なる地域や文化からの多様な視点を取り入れることができます。これにより、イノベーションが促進され、企業の競争力が向上します。
③生産性と効率の向上
ハイブリッドワークは、従業員が最も生産的である環境で仕事を行えるようにします。静かな環境で行いたい時、チームで協力するのが必要な時と、状況に応じてオフィスワークとテレワークを組み合わせることができます。
個々の作業スタイルに合わせた最適な環境が提供され、結果として生産性と効率が向上します。
④モチベーションの向上とタレントの獲得
ハイブリッドワークは、従業員のモチベーション向上にも寄与します。自分の好みに合わせて働ける環境が提供されることで、従業員は仕事へのコミットメントが高まります。また、企業がハイブリッドワークを採用することで、優れた人材の獲得にも成功しやすくなります。
ハイブリッドワークは、これまでの働き方の概念を変革し、企業と従業員の両方に多くのメリットをもたらします。柔軟性、生産性、グローバルな視点の取り入れ、ワークライフバランスの向上など、これらの要素が組み合わさり、より持続可能な働き方の実現に寄与していると言えるでしょう。
まとめ
ハイブリッドワークとは
ハイブリッドワークとは、オフィス勤務とテレワークを組み合わせ、柔軟性と効率性を追求する新しい働き方のスタイルです
ハイブリッドワークのメリット
- ・業務の柔軟性
従業員より自分にあった作業環境を選び、生産性向上が期待されます - ・働き方の効率性
集中的な作業は個々の好みやパフォーマンスに合わせて自由に選択でき、最適な状態で仕事に取り組むことができます
雇用面での魅力に
「雇用型テレワーカーのうち、約87%がテレワークの継続意向がある」という結果から、企業の人気を高め、優秀な人材を得るチャンスが高くなります
ハイブリッドワークの課題
コミュニケーションの不足やチームの結束力の低下がありますが、ツールの導入・活用で対処できます
これからの日本の働き方としてのハイブリッドワーク
2035年の日本の働き方の予想では、一人ひとりが時間や空間に縛られず、より充実感が持てる働き方を目指すようになると書かれています。
ハイブリッドワークは、その未来のために有効な方策の一つです。