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座席管理システムは自作できる?無料・有料のメリットやデメリットを解説

フリーアドレスやリモートワークなど、新しい働き方を導入する企業が増える昨今、座席管理システムは欠かせないツールとなっています。座席管理システムは、スキルや知識があれば自作することもできますし、無料のものをカスタマイズして活用することも可能です。しかしやはり、フリーアドレスやリモートワークなどをスムーズに導入するには、有料の座席管理システムがおすすめです。
今回は、座席管理システムの必要性や機能を解説しながら、無料と有料でどのようなメリット・デメリットがあるのかを紹介します。

座席管理システムとは

座席管理(プレゼンス管理)はフリーアドレスやリモートワークでも社員の所在がわかるように、社員がどこにいて、何をしているかを管理画面で可視化できるシステムです。ホワイトボードやタイムカードに「出勤・退勤」と記載していたものをデジタル化したうえ、さまざまな付加価値が搭載された最先端の座席表と思えばわかりやすいでしょう。
フリーアドレスやリモートワークの中で、社員がどこにいて何をしているのかが、パソコンやスマートフォンの画面上に表示されるため、社員同士の円滑なコミュニケーションが促進され、業務を大幅に効率化できます。

座席管理システムが必要な理由

フリーアドレスやリモートワークを採用する企業にとって、座席管理システムの導入が必須である理由はどのようなところにあるのでしょうか。

社員の動向を把握する

フリーアドレスやリモートワークを導入する際、課題になるのが社員の在籍状況と作業状況の把握です。座席管理システムでは出勤・退勤、社員がどこにいて、どのような作業をしているのかなどを管理画面で把握できます。
社員がオフィス内外の各所に散らばるからこそ、座席管理システムの導入が必要となります。

社員の連携と人員の管理ができる

座席管理システムでは、どの社員が出勤していて、誰と働いているのかなど、社員同士がお互いの状況を一目で把握できます。
社員間の連携はもちろん、企業側の人員管理の観点からも、座席管理システムの導入はメリットとなるでしょう。

情報共有の円滑化

座席管理システムを導入すると、フリーアドレスやリモートワークにおいても、社員同士の情報共有が円滑に進むため、業務効率が飛躍的にアップします。外出や会議、顧客対応など、すぐに連絡が取れない社員の状況が一目で把握できるため、ストレスなく業務を進行することができるでしょう。

座席管理システムができること

フリーアドレスやリモートワークに欠かせない座席管理システムですが、具体的にどのような機能があるのかを見ていきましょう。

席の予約・キャンセルが可能

座席管理システムでは、当日はもちろん、数カ月先まで席の予約とキャンセルが可能です。リモートワークとオフィスワークを組み合わせている企業も多いため、先々の席の予約ができることで、出社日の席に困ることなく、効率的な座席管理ができるでしょう。

ランダムに席を決められる

社員が自由に席を選ぶこともできますが、自由に選べることで席が固定化してしまう可能性もあります。席が固定化すると、コミュニケーションも固定化してしまうため、せっかくのフリーアドレスのメリットを活かしきれません。
席の固定化を防ぐためには、座席をランダムで決めるシステムを活用するとよいでしょう。ランダム機能で席を選択すると、周囲のメンバーや座る場所も変わるため、さまざまな社員との交流が生まれると同時に、気持ちを切り替えて仕事に臨むこともできます。

出退勤記録や履歴を把握できる

座席管理システムは、出退勤記録や履歴の閲覧などもできるため、社員の出社状況を正確に確認できます。フリーアドレスやリモートワークでも、座席管理システムがあれば社員の労務管理がスムーズにできるのが特徴です。

フリー・無料・自作の座席管理システムのメリット・デメリット

座席管理システムには、有料のものから、フリー、無料、自作まで、さまざまなタイプがあります。有料ではない座席管理システムには、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

メリット

コストを抑えて座席管理システムを導入するなら、フリー・無料のものもおすすめです。考えられるメリットは以下3点になります。

  • コストを安く座席管理システムを利用できる
  • カスタマイズ次第で自社に合わせたシステムにできる
  • 自由度が高く、利用しやすいシステムを作れる

フリー・無料・自作の最大のメリットは、初期投資の少なさ、そして長期的なランニングコストの安さです。有料の座席管理システムであれば、初期費用や毎月の費用がどうしても発生してしまいます。
しかし、フリーソフトや自作ならそのようなコストが軽減できるでしょう。軽微なものであれば、エクセルでも作成できるため、自社のオフィスレイアウトや勤務形態に応じて自由に変更できる点もメリットです。
フリーソフトや自作だからこそ、企業に合わせた座席管理システムを実現できるかもしれません。

デメリット

次にデメリットも見ていきましょう。一般的にはフリー・無料・自作の座席管理システムには次のデメリットがあります。
  • 完全に無料の座席管理システムはない
  • 運用までに時間が掛かる
  • 運用と管理にスキルが必要

まず、フリー・無料を謳っている座席管理システムであっても、完全に無料ということはありません。初期投資に費用が発生するか、便利な機能を利用するには追加の費用が必要になることが基本です。
また、フリー・無料・自作のいずれであっても、運用開始までには時間が掛かることを覚えておきましょう。システムを安価に提供しているということは、運用までの複雑な作業をユーザーに任せていることがほとんどです。加えて、一定のプログラミング・コーディング知識を必要とする場合も多く、専門的なスキルを持った人がいなければ、運用と管理が難しくなります。よって、有料のものよりもコストがかかってしまうことも考えられるでしょう。
最初のコストが安いぶん、開発・運用・管理・メンテナンスが大変というデメリットへの理解が必要です。

有料座席管理システムのメリット

有料の座席管理システムを利用すると、どのようなメリットがあるのかを解説します。

手作業で生じるミスや手間を減らせる

座席管理システムは、パソコンやタブレットの管理画面ひとつで、社員の出退勤や在籍状況、作業状況を把握できます。ホワイトボードに手作業で記入するのに比べ、大幅に手間とミスを減らすことができるでしょう。
また、リアルタイムで社員の状況を知ることができるので、業務管理の面でも大きなメリットです。

特別な機材なしで業務を効率化できる

座席管理システムの多くは、パソコンのソフトとして、または、スマホやタブレットのアプリという形で利用できます。特別な機材を購入したり、複雑な操作をしたりすることなく、誰でも簡単に利用できるメリットがあります。
また、導入すれば社員の管理がしやすくなり、業務状況の確認もできることから、フリーアドレスやリモートワークでの業務効率が向上するでしょう。

座席の固定化を防ぐ

フリーアドレスを何の対策もなしに導入すると、社員の席の固定化やグループ化を招いてしまう恐れがあります。社員がいつも同じ席に座ることや、仲のいい社員がいるところに席を予約してしまっては、フリーアドレスの意味が薄れてしまいます。
席の固定化やグループ化を防ぐためには、有料の座席管理システムに搭載されている、座席抽選ツールやランダム機能を利用するといいでしょう。フリーアドレスの目的は社員同士の交流促進にもあるため、席の自由化は一定の効果をもたらすはずです。

有料座席管理システムのデメリット

有料の座席管理システムを利用するには、注意すべき点もいくつか考えられます。デメリットも理解したうえで、適切な座席管理システムの導入を検討しましょう。

座席管理システムを利用できない人への対応も考える

年齢や性別、苦手意識など、各々の事情によって座席管理システムに対応できない人も出てくるかもしれません。座席管理システムは、誰もが利用できるように作られていますが、難しく感じてしまう人もいないとは言い切れないでしょう。誰でも扱えるようになるには、デジタルに苦手意識を持つ人への対応も考えなければなりません。

外部ツールとの連携がないものもある

座席管理システムには、それ自体にチャットツールが含まれるものもあれば、別のツールを使用しなければならないものもあります。外部ツールと連携していれば設定も簡単ですが、一部しか連携していないものもあるかもしれません。
使い慣れたツールが連携できない場合は、座席管理システムが社内に浸透するまでに、少々時間を有することもあるでしょう。

有料の座席管理システムでフリーアドレスの効果を最大限活かそう

座席管理システムは、フリーソフトの活用や自作もできますが、開発に手間とスキルが必要となり、場合によっては有料のものよりもコストがかかってしまう可能性もあるでしょう。
有料の座席管理システムであれば、発生する費用が明確で、課金後すぐに利用できるうえ、機能も大変豊富です。業種や勤務形態に応じた座席管理システムを選ぶことで、フリーアドレスやリモートワークの効果を最大限活かすことができるでしょう。

まとめ

座席管理システムとは

座席管理(プレゼンス管理)はフリーアドレスやリモートワークでも社員の所在がわかるように、社員がどこにいて、何をしているかを管理画面で可視化できるシステム

座席管理システムが必要な理由

  • 社員の動向を把握する
  • 社員の連携と人員の管理ができる
  • 情報共有の円滑化

座席管理システムができること

  • 席の予約・キャンセルが可能
  • ランダムに席を決められる
  • 出退勤記録や履歴を把握できる

フリー・無料・自作の座席管理システムのメリット・デメリット

  • メリット
  • コストを安く座席管理システムを利用できる
  • カスタマイズ次第で自社に合わせたシステムにできる
  • 自由度が高く、利用しやすいシステムを作れる
  • デメリット
  • 完全に無料の座席管理システムはない
  • 運用までに時間が掛かる
  • 運用と管理にスキルが必要

有料座席管理システムのメリット・デメリット

  • メリット
  • 手作業で生じるミスや手間を減らせる
  • 特別な機材なしで業務を効率化できる
  • 座席の固定化を防ぐ
  • デメリット
  • 座席管理システムを利用できない人への対応も考える必要がある
  • 外部ツールとの連携がないものもある