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オフィス環境の改善でもたらされるメリットを知って、新しい働き方を快適に!

テレワーク、リモートワークなど新しい働き方が生まれ、オフィスのあり方も大きく変化しています。オフィス環境の改善は、新しい働き方をサポートする企業の姿、姿勢を示すことにもつながります。オフィス環境を改善することの重要性、メリット、具体的な改善チェックポイント、改善方法などを紹介します。

オフィス環境は新しい働き方を左右する大切な要素

最近導入が進んでいるフリーアドレスやリモートワーク。単に仕事をする場を変えるというのみならず、新しい働き方を実現するためには大切な要素があります。オフィス環境をより良いものにするためには、実現すべき重要な要素があり、働き方を大きく左右します。具体的には、オフィス環境がもたらす以下のような影響を理解しておく必要があります。

  • オフィス環境は作業効率を左右する
  • オフィス環境はストレス要因になる
  • オフィス環境はコミュニケーションに影響を与える

こうした影響を理解していないと、オフィス環境の整備と新しい働き方の間にずれが生じ、業務の創造的・効率的な遂行にも支障が生じます。次は、なぜこうした影響を理解し、オフィス環境を改善していく必要があるのかを見ていきます。

オフィス環境の改善が必要なのはなぜ?

オフィス環境の改善はなぜ必要なのでしょうか。改善によって、どのような効果が期待できるのでしょうか。

ストレス軽減

オフィス環境に問題があると、そこで働く人のストレスにつながります。小さな問題でも、放置するとストレスが蓄積してしまうことがあります。オフィスチェアの座り心地、動線が考えられていないレイアウト、オフィスの明るさ、採光、収納スペースの少なさなど、ストレスにつながる要因はさまざまです。
オフィス環境の改善は、こうした問題を解決することで働く人の小さなストレスを解消し、仕事の創造性向上・モチベーションアップを実現します。

業務効率の向上

業務内容に合わせた動線が考慮されていないオフィスでは、業務効率が低下してしまいます。一つひとつは小さな動きでも、余分な動き、余分な負荷は、全従業員で考えると膨大なものになります。業務効率を考えたオフィス環境を整えることは、必要不可欠。さらに快適なオフィスにしていくことで、従業員の創造性や業務効率の向上につながります。

エンゲージメント向上

従業員の仕事への意欲、会社への貢献を語るうえで欠かせないのが「エンゲージメント」という考え方です。エンゲージメントは従業員の会社に対する愛着や信頼を意味し、エンゲージメントの向上は、業績にも影響すると考えられています。
オフィス環境の改善は、従業員の会社に対するエンゲージメントを高めます。

コミュニケーションの活発化

テレワークやリモートワークの進展によって、同僚や上司とのコミュニケーション不足が生じやすくなっています。オフィス環境の改善は、通常のオフィスワーク時のみならず、リモートワーク・テレワークが進んでいる状況においても、コミュニケーションを活発化させる効果が期待できます。
テレワークやリモートワークの場合も、まったくオフィスに出社しないということではなく、定期的に、あるいは何かの機会にオフィスに集まる機会が設けられるはずです。これからのオフィスには、そうした際にコミュニケーションを活性化する仕組みや仕掛けが欠かせません。

オフィスコストの削減

テレワークやリモートワークにより、必ずしも1人ひとりのデスクスペースは必要ではなくなっています。フリーアドレスの導入、オフィス環境の改善に合わせたワークスペースの見直しなどによって、オフィスコストの削減も期待できます。

オフィス環境の改善でもたらされるメリット

オフィス環境の改善により、どのようなメリットがあるでしょうか。上記で見てきた改善の効果が実は直接的なメリットといえます。さらに全体的、間接的なメリットを考えてみましょう。

クリエイティビティへの刺激・新たな発見

オフィス環境の改善はクリエイティビティを刺激し、新たな発見や気づきをもたらします。リモートワークでオフィスにフリーアドレスが導入された場合、出社した際の仕事場所は、従来とは違う環境になります。
新しい環境は従業員の創造性を刺激します。また机を並べて仕事をする機会が少なかった人との交流が生まれ、新たな発見や気づきをもたらします。

採用への好影響

オフィス環境の改善、働き方の改善は、従業員の採用にもプラスになります。新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの人が影響を受け、働く場所、働き方を見直しています。特に若い世代にとっては重要な課題になっています。

会社のイメージアップ

オフィス環境を改善し、新しい働き方を模索する取り組みや姿勢は、会社のイメージアップにつながります。100%、120%の素晴らしいオフィス環境を提供することは大切ですが、むしろ、そうした環境を社員とともに作り上げようとする会社の姿勢、経営スタッフの意識が大切です。

オフィス環境の改善チェックポイント

オフィス環境改善の具体的なチェックポイントを確認します。

雑音や環境音は多くないか

雑音や環境音が多いオフィスは、従業員が仕事に集中できる環境とはいえません。静かすぎる環境はかえってストレスとなりますが、通常の仕事スペース、雑談スペース、集中スペースなど、オフィスの中に複数の環境を整えると効果的です。

照明は十分か

オフィスの明るさは、仕事環境の重要な要素です。明るさが足りていない環境での作業は、効率が低下するだけでなく、ストレスにもつながり、メンタル面に影響を及ぼす可能性があります。
オフィスでの業務は、今はパソコンやタブレットなどの画面を見ることが多くなりました。そうした作業にとって最適な明るさになっているか、あるいはパソコンの画面を見たときに、席によっては外部の光が眩しい状況になっていないか、などをチェックします。一方、リラックススペースは敢えて照明を落とし、業務スペースとは違った環境を作り出すことも重要です。

換気は十分か

新型コロナウイルス感染拡大以降、特に注目されているのがオフィスの換気です。最近のオフィスは一般的に大きな窓を備えているものの、窓を自由に開け閉めすることはできません。換気が十分でないオフィスは、働く環境としてふさわしくないうえ、新型コロナウイルスなどの感染リスクを高めてしまうことにもなります。
オフィスの状況によっては、空気清浄機やサーキュレーターの導入も検討します。

動線が考慮されているか

動線とは、人の動き、流れのことです。家の場合は「キッチンの動線」「キッチンからランドリースペースへの動線」などといいますが、オフィス環境の改善にも動線は重要な要素になります。
オフィスでの業務の内容によって、動線の考え方はさまざまです。従来は効率を重視し、無駄のない動線、スムーズな人の流れを意識した動線が重視されてきました。もちろん、それも重要です。しかし、新型コロナウイルス感染拡大を契機に、リモートワークが進み、オフィスのあり方、役割が変化してきています。
オフィスが従業員のクリエイティビティを刺激し、新しい出会いや気づきを促進するものであれば、むしろ人と人が交わる動線、出会いがある動線が重要になります。動線を考えることは、オフィスの役割を考え、見直すことにもなります。

オフィス環境の改善方法

オフィス環境の改善方法を具体的に見ていきましょう。

基本コンセプトの策定

基本コンセプトと書くと大げさですが、「どのようなオフィスにするか」「どのような働き方を実現するか」「オフィスにどのような役割を望むか」を考えることがまず、最も重要になります。
マネジメント層や経営企画などで一方的に考えるのではなく、従業員を策定作業に参画させ、従業員の意見を取り入れながら、基本コンセプトを固めていきます。

必要なスペースの確認

必要なデスクの数、打ち合わせや会議のスペース、収納スペース、さらにはプリンターやコピー機の置き場所など、物理的に必要となるスペースを割り出します。

動線の検討

作業内容を考慮して、動線を検討します。出入りが多い部署、打ち合わせが多い部署、1人、あるいは数人での作業が多い部署など、業務の内容はさまざまです。プリンターやコピー機の配置も重要になります。
作業だけでなく、従業員がコミュニケーションを取りやすい環境を作り出すことも重要です。

オフィス家具の新調

オフィス環境の改善に合わせて、デスクやチェアなども新調します。オフィス用のデスクやチェア、収納は今ではさまざまな種類があります。打ち合わせ用のデスクも、連結すると大きなデスクになるものや、四角だけではなく多角形や円形の打ち合わせデスクもあります。
従来的なスチールデスク、スチールチェアにとらわれず、オフィス家具を選びます。
フリーアドレスを導入する場合は、より自由度が生まれます。オフィス家具の新調は、オフィスの印象を比較的簡単に改善することができる、重要なポイントです。

リラックススペース・コミュニケーションスペースの確保

リラックススペースやコミュニケーションスペースは、業務効率をトータルで見たときに改善し、クリエイティビティを刺激するために不可欠です。オフィス環境にメリハリを生み出す意味からも、オフィス環境の改善に、リラックススペース、コミュニケーションスペースの確保をうまく取り入れるようにします。

照明・空調などの確認

動線、役割や目的に応じたスペースの確保と同時に、照明計画や空調の整備も進めます。これらは、オフィス環境が新しくなった後、実際に仕事をする従業員一人一人の目線でチェックすることが重要です。
新しいオフィスが稼働しだした後、定期的にチェックし、改善していくようにします。

新しい働き方の導入とともに、オフィス環境の改善を

働き方はこの数年で大きく変化しました。フリーアドレスやリモートワークを導入する企業は増え、リモートワークを主とする企業も登場しています。
オフィス環境の改善は、どんな働き方を実現したいのか、すなわちどんな企業を目指すのかを具体的な形で表すことにほかなりません。業務効率の改善、コミュニケーションの活発化など、具体的な目標も重要ですが、会社がめざす方向性、めざすべき目標を考える機会になります。

まとめ

オフィス環境は新しい働き方を左右する大切な要素

  • オフィス環境は作業効率を左右する
  • オフィス環境はストレス要因になる
  • オフィス環境はコミュニケーションに影響を与える

オフィス環境の改善が必要なのはなぜ?

  • ストレス軽減
  • 業務効率の向上
  • エンゲージメント向上
  • コミュニケーションの活発化
  • オフィスコストの削減

オフィス環境の改善でもたらされるメリット

  • クリエイティビティへの刺激・新たな発見
  • 採用への好影響
  • 会社のイメージアップ

オフィス環境の改善チェックポイント

  • 雑音や環境音は多くないか
  • 照明は十分か
  • 換気は十分か
  • 動線が考慮されているか

オフィス環境の改善方法

  • 基本コンセプトの策定
  • 必要なスペースの確認
  • 動線の検討
  • オフィス家具の新調
  • リラックススペース・コミュニケーションスペースの確保
  • 照明・空調などの確認