座席管理システムとは、オフィスで社員がどの席に座っているのか場所を把握したり、事前に座る席を予約できたりするシステムのことです。フリーアドレス制を導入しているオフィスでよく利用されています。そんな座席管理システムはなぜ必要なのでしょうか。主な機能やできること、導入によるメリット、システムの種類やタイプ、選び方や導入費用までご紹介します。
座席管理システムとは?
座席管理システムとは、フリーアドレスを導入したオフィスで、社員がどの席に座っているのか確認したり、事前に社員が座る席を予約したりできるシステムのことです。フリーアドレスでは「誰がどの席に座っているかわからない」「座る席を確保できない」といった問題が生じがちですが、それらを解決してオフィスの改善につなげられるのです。
座席管理システムは必要?
座席管理システムの利便性を実感できるかどうかは、企業の規模やワークスタイルによって異なるでしょう。社員数が少なくオフィス自体も小規模な企業の場合、座席管理システムを導入する必要性は必ずしもあるとはいえません。一方で、社員数が多く広いオフィスを利用している企業や、日によって出社とリモートワークを選べるハイブリットワークを導入している企業などは、誰が今出社しているのか一目でわかる座席管理システムの利便性をより実感できるでしょう。
座席管理システムでできること・主な機能
座席管理システムでは、どのようなことができるのでしょうか。主な4つの機能を見てみましょう。
社員がどの席に座っているかわかる
フリーアドレスでは、社員の座席が固定で決まっているわけではなく、毎日どの席に座るかわかりません。そのため、社員に用事があるときにすぐにその相手が見つからず困ることがあります。座席管理システムでは、そのような場面で相手の名前などで検索して、どの席に座っているかすぐに知ることができます。
席を予約できる
フリーアドレスの場合、社員は出社したときに空いている席を自分で探す必要があります。しかしそれを煩わしくストレスに感じる人もいますし、席をすぐに確保できないと仕事に支障をきたすこともあります。座席管理システムでは、利用したい日や時間にあらかじめ席を予約できるため、席をムダにせず活用できます。また座席をランダムに指定して、部署を超えたさまざまな社員のコミュニケーションを促進する機能などもあります。
社員の勤怠管理にも利用できる
座席管理システムでは、座席の利用開始と終了時間をリアルタイムで反映できます。そのため、誰が何時から何時までその席を利用したのかリアルタイムでわかり、勤怠管理として利用することも可能です。
座席の利用率のデータを集計できる
座席管理システムでは、それぞれの席がどのくらい利用されていたのか、利用実績のデータが残ります。そのため時間帯別、座席別、社員別などにデータを分析して、オフィスの利用率を可視化できます。利用率の少ない席があれば、それは別のオフィス空間に変更するなどして、オフィスの利用をさらに効率化できるでしょう。
座席管理システムの種類・タイプ
座席管理システムは主に「座席管理特化型」「多機能型」の2つに分類できます。
座席管理特化型
オフィスの座席管理の機能に特化したタイプです。座席の利用状況を把握したり、座席を事前に予約したりと、座席の管理機能のみを搭載している種類です。コストを抑えながら、効率的に座席管理を行えます。
多機能型
一方で、座席管理の機能に加えて、会議室の予約、受付システム、備品管理、決済など、さまざまな機能も搭載したタイプもあります。座席管理以外にも、オフィスのさまざまなことを一元で管理することが可能となります。
座席管理システムの選び方・比較ポイント
どのような座席管理システムを選ぶべきか、比較するべきポイントをいくつかご紹介します。
チェックイン・チェックアウト機能
スマホアプリや社員証を使って、着席したときのチェックインと終了時のチェックアウトを簡単に登録できる機能があります。このようなチェックイン・チェックアウト機能があると、より便利に利用できるでしょう。
テレワークの社員の把握
出社とテレワークの両方を組み合わせた、ハイブリッド型のワークスタイルを採用する企業が増えています。そのような働き方では、座席管理システムとあわせて、誰が出社して誰がテレワーク中なのか把握する必要もあります。社員それぞれの出社・座席状況を一元で確認できるシステムがあるといいでしょう。
フリーアドレスの方針との適合
「社内のコミュニケーションを活性化するため、同じ部署同士は近くの席に座らない方がいい」「特定の部署や特定の人間だけは固定席にしたい」など、それぞれの企業によってフリーアドレスに求めるものは異なるでしょう。そのような方針に沿って適した機能があるものがおすすめです。
座席管理システムの導入費用
座席管理システムの導入費用は、ついている機能によって異なります。座席管理だけに特化しているものなら価格は低めの場合が多いですが、多機能になるとその分だけ費用もかかります。継続的に運用するために、どの程度のランニングコストがかかるのか理解して、無理のない費用のものをチョイスすることも大切です。
座席管理システムのメリット
座席管理システムを導入すると、どのようなメリットが得られるでしょうか。
社員を探す時間と手間をカット
フリーアドレスのオフィスでは、誰がどの席に座っているのかが毎日異なるため、必要な相手をすぐに見つけ出すのに苦労します。仕事の相談事があって相手を探したいときに、すぐに検索して見つけ出せるのが座席管理システムです。社員を探す時間や手間を軽減できます。
オフィス利用の最適化
座席管理システムで各座席の利用率がわかれば、最適な座席数を把握することができます。それによって座席スペースや会議室スペースの割り振りなどを調整して、オフィスを最適化できるようになります。オフィススペースを縮小してコストカットなども可能になるでしょう。
プロジェクトごとの利用も可能
誰もが空いている席に自由に座れるフリーアドレスですが、特定のプロジェクトが進行している間は、プロジェクトメンバーで近くの座席に座って作業を効率化したい場合もあるでしょう。座席管理システムではグループ予約も可能ですから、座席探しに時間をかけずに、スムーズに業務を行えます。
座席管理システムでオフィスを有効活用
座席管理システムは、すべての企業が必ずしも導入する必要はないかもしれません。しかし社員の座席管理をスムーズに行い、同時に勤怠管理や出社状況も把握することができます。さらに座席の利用率から、それぞれの企業にとって最適な座席数やオフィススペースを把握することにもつながります。テレワークやハイブリット型など、さまざまな働き方が増えている現代だからこそ、座席管理システムでオフィスを有効活用してはいかがでしょうか。
まとめ
座席管理システムとは?
フリーアドレスを導入したオフィスで、社員がどの席に座っているのか確認したり、事前に社員が座る席を予約したりできるシステム
座席管理システムは必要?
社員が少ないオフィスなら必ずしも必要ではないが、社員数が多く広いオフィスを利用していたり、出社とリモートワークのハイブリッドワークを導入している企業などには便利
座席管理システムでできること・主な機能
- ・社員がどの席に座っているかわかる
- ・席を予約できる
- ・社員の勤怠管理にも利用できる
- ・座席の利用率のデータを集計できる
座席管理システムの種類・タイプ
「座席管理特化型」「多機能型」の2つに分類できる
座席管理システムの選び方・比較ポイント
- ・チェックイン・チェックアウト機能
- ・テレワークの社員の把握
- ・フリーアドレスの方針との適合
座席管理システムの導入費用
機能によって異なるので、継続して利用するため無理のないものをチョイスすることが大切
座席管理システムのメリット
- ・社員を探す時間と手間をカット
- ・オフィス利用の最適化
- ・プロジェクトごとの利用も可能
座席管理システムでオフィスを有効活用しよう