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フリーアドレスが定着しない!
課題から見る成功のポイント

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フリーアドレスを採用する企業にとって、従業員の心情がいまいちしっくりきていない点は注意すべきポイントです。テレワークやコロナ禍をきっかけにオフィスのあり方に見直しが入り、フリーアドレスをしたものの「なんとなく自社の雰囲気が悪い気がする…」ということもあるでしょう。当記事では、フリーアドレスについて企業が抱える課題を一人ひとりにフォーカスして考察します。

サステナブルなフリーアドレスを進める課題

企業がフリーアドレスのメリットを享受しながら業務を進めるにはいくつかの課題を解決する必要があります。ここでは、サステナブルなフリーアドレスに際して多くの企業が直面する4つの課題を紹介します。

潔癖症な従業員

フリーアドレスは不特定多数の人が共有のデスクを使用します。そのため、潔癖症の従業員にとっては悩みの種となり得るでしょう。どの企業にも潔癖傾向のある従業員は必ず所属しています。

デスクの使用が決まっていれば、自分の中で清潔のルールを設けたり、物をしまうルールを設けたりできます。しかし、フリーアドレスの場合は常に共有のものを使う状態のため、人が使ったものを触るのは抵抗を感じることもあるでしょう。潔癖症気味な従業員はフリーアドレスとの相性が悪い傾向があります。一方で机の汚れなどは利用者の満足度を下げます。そういった会話がでるようになったら注意のサインです。

周囲の「うるさい」が気になる従業員

周囲の話し声や物音などに敏感な「繊細さん」もフリーアドレスとの相性が悪いようです。これまで部署ごとに部屋が設けられていたものが、広いオフィスに全部署が集まるとなると、どうしてもガヤガヤした雰囲気は避けられません。

特に、営業職と事務職、マーケティング職など、いわゆる静と動の部署がフリーアドレスで一緒になると、ちょっとしたカルチャーショックを感じるかもしれません。

固定の席でないと落ち着かない従業員

働き方や仕事への取り組み方は様々で、固定の席でないと仕事ができない、落ち着かないといった従業員も見られます。企業目線では「業務の固定化を避けたい」という目的意識がありますが、実際にパフォーマンスの低下が見られると企業にとって不利になります。そのため、フリーアドレスを導入する際は、固定の席で仕事をしたいという意見も汲んだ上で進める必要があるでしょう。ただし、あまりにも「固定の席でなければ」に執着しすぎると、企業としてもスタイルや今後のビジョンが凝り固まってしまう懸念もあります。

「仲良しごっこ」になる従業員

フリーアドレスでは、他部署間での交流が盛んになりますが、同時に仲良しごっこになる可能性も潜んでいます。好きな席に座れるがゆえに仲の良い同僚同士で座ることにつながり、いわゆるサークルのような状態になってしまうと、他の人には疎外感を感じさせたりして、企業としてのあり方が問われます。

従業員が楽しく働けるという観点では、評価すべきところではあるものの、やはりサークル活動ではなく企業活動であるという視点も意識したいものです。

企業が取り組むフリーアドレスの定着

ここからは、企業も従業員も「しっくりくる」フリーアドレスを目指すためのポイントを4つ紹介します。

従業員の意見を必ず聞く

第一に、フリーアドレス推進の担当者は従業員の意見を必ず聞きましょう。経営層から時代の流れに乗って「フリーアドレスをやってほしい」と命じられ、「はい、わかりました」と上から下に流すだけでは難しいでしょう。経営層はフリーアドレス実施の目的を持ち、また担当者も「フリーアドレスは〇〇の目的で実施する」と従業員に伝えた上で、目的達成に向けて動き出しましょう。

フリーアドレスにしたあとをイメージする

開始するまでの様々なハードルを超えると、フリーアドレスがゴールになってしまうケースも見られます。しかし、その後をイメージしなければ本当に必要な備品やルールを設けられません。

もしも現在、フリーアドレスが定着に課題があったり、陰りが見えるのであれば、今一度目的に立ち返った上で、目指すべきオフィスのあり方をイメージしてみましょう。

具体的には「フリーアドレスを機にペーパーレスを推進し、業務効率化を目指した」「他の部署との交流機会を増やし、お互いの業務に関心を持てるようになった」など、明るい未来をイメージしましょう。

各部署からスタートする

企業規模が大きな場合、「すべての部署をフリーアドレスにします」となると従業員の動揺やかかるコストは膨らみます。そのため、スモールステップでスタートすることも検討しましょう。

例えば、初めはペーパーレスが進んでいる営業部からフリーアドレスをはじめる。そして、少しずつペーパーレスを推進しながら、バックオフィスにもフリーアドレスを広げていくといった手順が考えられます。「じっくり確実に」を目指しましょう。

備品や私物の扱いをイメージする

フリーアドレスで見逃されがちな問題が備品や私物の扱いです。実際に必要な備品が揃っておらず、従業員は私物を抱えたまま毎日違うデスクを行き来するといった光景もよく見られます。

フリーアドレスが最終的に目指す姿は、従業員がごく少量の私物のみの移動で業務に取り組めるところにあります。どの備品を社内で準備するのか、私物は持つのか持たないのかといったポイントも検討しておきましょう。

従業員から非難!対処法は?

フリーデスク定着に向け、担当者がどれだけ改善に取り組んでいても、従業員から非難されることがしばしばあります。折に触れて「仕事がやりづらいのだけれど」「〇〇さんがうるさくて集中できない」と、心ない声をかけられることもあるでしょう。その場合は、下記4つのポイントをチェックします。

何が原因かを洗い出す

まず従業員からネガティブな声が聞かれた場合は、何が原因かを洗い出しましょう。例えば、人を探すのに時間がかかるといわれた場合、背景にはレイアウトが悪かったり、座席管理ができていなかったりと課題があります。従業員から噴出した不満の声をきっかけに、原因を特定しましょう。

「めんどくさい」を乗り越える

よくきかれるのは“やらされ感”がある導入された部門の、上層部の鶴の一声でフリーアドレスをやめたがる、というパターンです。その真の理由は、準備不足など担当者が対応できるものもあれば、隠れた人間関係や不満のはけ口に使われるなど、アンコントローラブルなものも。ただしそんなときに口をついて出がちなのが「めんどくさい」という言葉(本音)です。新しい習慣に慣れるまでには戸惑いや抵抗感はつきもの。粘り強く浸透を図るために、まずは従業員から不満が聞かれたタイミングでの各部署への丁寧なヒアリングから着手しましょう。

備品やシステムを見直す

従業員がフリーアドレスに積極的なものの、環境が整っていないといった原因から不満が噴出しているのであれば、部品やシステムなど物理的な問題解決を目指しましょう。従業員から心ない声が届くと、どうしても気持ちや心のほうに注目されがちですが、「モノ」を変えることで解決・改善できることもあります。

自作管理ならツール導入も検討

フリーアドレスにおける環境の管理は難しいかもしれません。その場合はシステムやツールを積極的に導入し、助けを借りましょう。例えば、座席の管理が難しいのであれば、予約システムを導入する方法があります。

なお、フリーアドレスの座席管理ツールでは、従業員が席を予約したり仲良しごっこにつながらないようにランダム機能が使えたりします。担当者の抱える悩みを解消できるでしょう。
YourDeskもお役に立ちます。

YourDeskはフリーアドレスの円滑なコミュニケーションを実現する、座席の抽選(ランダム)機能などを備えた、多機能な座席管理システムです。

【こっそり知りたい】隣に苦手な人が来た時の対処法

最後に、ここではフリーアドレスで多くの人が抱える「隣に嫌な人が来た」場合の対処法を紹介します。

上司や管理者に相談する

まず隣に苦手な人が来てしまったり、必要以上に干渉されたりする場合は、上司や管理者に相談しましょう。例えば「業務上関係性が薄い人から頻繁に話しかけられて業務が進まない」といったことが挙げられます。

この場合は苦手な人ではなく「業務に支障をきたす人」として上司や管理者に相談がおすすめです。なお、その苦手な人の対象がそもそも自分の上司だった場合は避けられません。その防衛策として、座席管理システムのランダム機能は重宝します。

AMとPMの間に移動

苦手な人を避けて座席を予約していても当日避けられなかった場合は、午前と午後の休憩を挟んで席を移動してしまう方法もあります。フリーアドレスで一日の中で自由に座席を変えても問題ない場合に有効な方法です。

ルール作りを進言する

フリーアドレスと苦手な人は切っても切り離せない関係にあります。そのため、苦手な人が隣に来てしまったとことを想定し、企業主体でルール作りを進めてもらうことも有効です。

例えば、フリーアドレスをはじめる際に、他の従業員とのコミュニケーションの取り方や業務中の仕事の扱いについてなどを具体的に取り決めてもらうと良いでしょう。なお、この場合は個人からの提案を待つだけでなく、あらかじめ担当者がヒアリングの場を設ける必要もあります。

早めの自己対策を!

フリーアドレスでの苦手な人を避けるには、早めの自己対策が何よりも大切です。どれだけ座席管理システムを導入し、ランダム機能で毎日隣に同じ人が来ないという仕組み作りを行っても、苦手な人は避けられません。

だからといって何もしないのではなく、早めに自分で席を予約しておいたりチームに苦手な人がいるのであれば、あえて離れた席を確保しておくといった自己防衛を行いましょう。完全に嫌な人を避けることができなくとも、自分の心を守ることは可能になります。

まとめ

フリーアドレスは企業間の風通しを良くしたり、業務効率を高めたりと様々な恩恵を受けられます。しかし、人の動きが大きくなることから、従業員一人ひとりの負担が大きくなる点が懸念点として挙げられます。

フリーアドレスを推進するならば、つまずきやすいポイントを把握した上で様々な従業員の思いを汲み取りながら改善活動が求められます。
企業としての目指すべき姿と、従業員が求める姿を照らし合わせた上ですれ違いを減らしていきましょう。

こちらもぜひご覧ください。
参考記事:フリーアドレスを成功に導くレイアウトや、ありがちな失敗を回避する方法とは?

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